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測量士試験に合格しました!

5月17日に受験した測量士試験について、7月9日に国土地理院から令和8年測量士試験の合格者の発表がありました。国試受験は2012年の社会保険労務士、2014年の1級FP技能士以来でしたので、今回は測量士試験と試験勉強中に学んだことについて、何回かに分けて報告します。

測量士試験を目指した理由

土地家屋調査士試験の午前試験免除を目的に、1985年に測量士補試験に合格し、1987年に土地家屋調査士試験に合格しました。
土地家屋調査士業務を行うなかで、測量士補試験から40年以上経っており、測量について学び直そうと測量士試験に挑戦することにしました。
ちなみに土地家屋調査士試験は午前の部と午後の部に分かれます。午前の部は、測量士・測量士補、一級又は二級建築士となる資格を有する者であれば免除を受けることができます。
午前の部の記述式試験は、高度な測量技術の知識が求められる試験ですので、午前の部の免除を受けて、午後の部にのみ注力してする方が、午前の部と午後の部を一度に受験するよりもその受験者の負担は小さくなります。
そのため、多くの受験者は、午前の部の免除を受けています。なお、蛇足ながら私が土地家屋調査士試験に合格したときの合格率は4%台が、現在は約10%になっています。この要因は、受験者の減少にありますが、このことについては、次回以降で書きたいと思います。

測量士について

測量業を営もうとする者は、個人・法人の別を問わず、営業所ごとに1名以上の測量士を置き、国土交通大臣に申請して測量業者としての登録を受けなければならないと測量法で定められています。そのため測量士は業務独占資格の国家資格となり、測量業者は資格保有者の配置が義務づけられています。
なお、測量士を補助する資格として、測量士補という国家資格があります。測量士補だけでも、測量業務に従事できますが、測量計画を作成することができません。測量士補は、測量士の作成した測量計画の指示に従って測量業務を行います。

測量士になる方法

測量士になるためには資格取得が必要となり、資格取得には「①大学などで専門科目を修めて実務経験を積む方法」と、「②資格試験に合格する方法」の2つのルートがあります。
「大学などで専門科目を修めて実務経験を積む方法」は次のとおりです。
(1)文部科学大臣の認定した大学、短期大学、高等専門学校において、測量に関する科目を修め卒業し、測量に関する実務経験を積む(大学の場合は1年以上の経験、短大・高等専門学校は3年以上)
(2)国土交通大臣の登録を受けた、専門の養成施設において測量士補となるための専門の知識・技能を修得し、測量に関する実務経験を2年以上積む
(3)測量士補の資格を持ち、国土交通大臣の登録を受けた専門の養成施設において、高度の専門の知識・技能を修得する
内訳をみると①のルートが8割くらいで、②の資格試験合格は2割くらいとなっており、私の知っている方の多くは測量専門学校を卒業して実務経験を積まれたそうです。

測量士試験の合格率

令和8年の測量士試験は、3,966人の受験者に対して、合格者数が961人、合格率は24.2%でした。
過去10年間の受験者と合格者、合格率の推移は上記のとおりとなっており実施年によって幅があります。
これは測量士試験が「絶対評価」の試験だからです。他の国家資格のように、上位何人までが合格するとした相対評価ではなく、予め合格率を前提とした合格者数の調整をしていません。
測量士試験は、午前試験で700点満点中の450点以上でかつ全体で1400点満点中の910点以上で合格になります。そのため問題の難易度で、実施年の合格率が大きく左右されますが、逆に言うと、毎年同じ基準で合否が決まり、他の受験生の成績に左右されないという特徴があります。
上記の表をみると令和7年度の合格率が40.2%と突出して高くなっています。この要因として問題の難易度と、試験内容の改定により問題数が減少したことが考えられます。令和7年度の合格率が高かったことから令和8年度の受験者が263人増えましたが、合格率が大きく下がりました。

測量士試験の試験内容

午前試験は五肢択一式で28問出題され、1問あたり25点の配点で700点満点です。出題範囲は、測量に関する法規、多角測量、GNSS測量、水準測量、地形測量、写真測量、地図編集、応用測量となっています。
午前試験の特徴は、過去問からの類似出題が比較的多いことです。過去問を繰り返し解くことで、午前試験で安定して高得点を取れるようになります。なお、午前で450点(18問正解)以上を取らないと記述式は採点されません。
午後試験は記述式で、必須科目と選択科目に分かれます。必須科目は、測量法規・水準測量など300点、選択科目は、基準点測量、地形・写真測量、地図編集、応用測量(200点×2科目=400点)で4科目の中から2科目を選んで解答します。記述式は、択一式と異なり計算過程や考え方を記述しなければならず正確な理解がないと十分な点数を取れません。

私が受験した感想

私は、5月17日(日)に香川大学で受験しました。午前10時から午後4時まで、午前と午後に2時間30分間ずつ試験がありました。国家試験は、社会保険労務士とFP1級技能士から15年以上間が空いており、記憶力と集中力が減退しているなかでの受験でした。試験会場を見渡しても私のような高齢者はおらず、学生や測量会社等の社会人が大半だった思います。なお、女性の受験者は少数でした。また、受験者の多くが測量士補を取得しておられるようです。
私の受験勉強は過去問中心で、7年分の過去問を択一式は5周、記述式は3周繰り返しました。そのことで、本試験で択一式28問中27問正解しました。(失点した1問はケアレスミスでした。)
記述式の選択問題は、地形・写真測量と地図編集を選択したのですが、写真測量のコース数や写真枚数、地図編集のタイルシステムなどの頻出問題が出題されず苦戦しました。後から聞いたのですが基準点測量と応用測量は難しかったそうです。記述式は必須問題、選択問題ともに前年度より難度が上がったと思いますが、試験終了近くになるとヘロヘロになるくらい疲れました。なお、測量士試験では、8桁の電卓が貸し出されますが、関数電卓ではないので三角関数は0°~90°の関数表で計算します。(当然ながら90°以上は角度を変換して計算します。)そのため電卓に入力する順番を間違えるとオーバーフローしてしまうためメモリー機能を有効に使うなど工夫しました。今回、受験して思ったことは、択一式で頑張って高得点をあげれば、記述式はある程度の得点で合格できる試験だということです。

測量士試験で学んだこと

測量士試験では、従来の測量知識に加えて、GNSS測量やUAV(ドローン)を活用した測量、レーザー測量など、最新の測量技術に関する問題が出題されます。測量の世界は技術革新のスピードが速く、法改正や新しい作業規程も頻繁に更新されるため、古い知識だけでは対応しきれません。
また、測量士試験には、三角関数や行列計算、最小二乗法、偏微分といった数学の知識が必要で、択一式、記述式ともに計算問題が出題されます。
測量士試験を契機に測量について学んだことは、土地家屋調査士業務を行うなかでたいへん参考になりました。そこで、これらのことについて、次回以降、紹介していこうと思っています。
今回は、測量士試験について報告しました。当事務所は、土地や建物の測量・調査・登記などの土地家屋調査士業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。

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