
測量分野で急速に普及しているのがUAVを用いた測量です。無人航空機(ドローン)を用いて上空から地形データを取得する手法で、従来の地上型測量に比べて安全かつ効率的に測量できることから、作業の迅速化と省力化が期待されています。しかしながらUAVを用いた測量は、航空法や測量法を遵守し正確な測定データを得るためには、機材の点検整備、飛行計画の立案、標定点の設置、データ解析等のプロセスが必要となります。今回は、UAVを用いた測量についての解説と測量士試験に出題されたUAVを用いた測量の問題を紹介します。
UAVを用いた測量

UAV (unmanned aerial vehicle)を用いた測量では、ドローンなどの無人航空機にデジタルカメラを搭載して地形、地物等を撮影し、その数値写真を用いて数値地形図データを作成するUAV写真測量や三次元点群データを作成するUAV写真点群測量があります。そのほかにもUAVにレーザスキャナを搭載して地上をスキャンすることで、オリジナルデータなどを作成するUAVレーザ測量があります。
UAV利用上の留意点

( 1 )撮影に使用するUAVは、次の性能及び機能を有するものを標準とします。
①自律飛行機能及び異常時の自動帰還機能を装備していること
②航行能力は、利用が想定される撮影区域の地表風に耐えることができること
③撮影時の機体の振動や揺れを補正し、デジタルカメラの向きを安定させることができること
( 2 )航空法によりUAVの飛行にあたり、空港等の周辺の上空や人口集中地区(DID (Densely Inhabited District))の上空150m以上の高さの空域での飛行は禁止されていて、飛行させたい場合は国土交通大臣の許可が必要となります。
( 3 )小型無人機等飛行禁止法より、以下の重要施設及びその周囲おおむね300mの周辺地域の上空における小型無人機等の飛行が禁止されています。
「国会議事堂、内閣総理大臣官邸、最高裁判所、皇居等、 危機管理行政機関の庁舎、政党事務所、対象外国公館、 防衛関係施設、空港、原子力事業所」
( 4 ) UAVを飛行させる場合に守るべきルールとして、日中に飛行させること、目視の範囲内での飛行、建物や車両などとの間に30m以上の距離を保つこと、などがあります。これらのルールによらずUAVを飛行させようとする場合は, 国土交通大臣の承認を受ける必要があります。
( 5 ) UAVによる空中写真を用いての数値地形図作成の場合は,オーバーラップ 60 % 、サイドラップ30 %を標準とするが、三次元点群データ作成の場合は、オーバーラップ80 %、サイドラップ60 %以上で撮影する。
( 6 )樹木や背丈のある植生が密集している場所や建物や構造物によって、上空から地面をさえぎっている場所には適さない。すなわちUAVを用いた公共測量は、土木工事現場における裸地のような対象物の認識が可能な地区に適用することを標準とする。
( 7 ) UAVは有人航空機と比べて、コストや天候条件の面でメリットがあります。
( 8 )撮影に使用するカメラは、民生用デジタルカメラの使用を前提としていて、次の性能及び機能を有することを標準とします。
①焦点距離、露光時間、絞り、ISO感度が手動で設定できること
②レンズの焦点距離を調整したり、レンズのプレ等を補正したりする自動処理機能を解除できること
③焦点距離や露光時間等の情報が確認できること
④十分な記録容量を確保できること
⑤撮像素子サイズ及び記録画素数の情報が確認できること
⑥使用するデジタルカメラのレンズは、単焦点のものを標準とする
⑦撮影した画像は、非圧縮形式で記録することを標準とする。
( 9 )撮影に使用するデジタルカメラは,独立したカメラキャリプレーションを行ったものでなければならない(UAV写真測量の場合)。UAV写真点群測量の場合は、三次元形状復元計算において、セルフキャリプレーションを行うことを標準とする。
①自律飛行機能及び異常時の自動帰還機能を装備していること
②航行能力は、利用が想定される撮影区域の地表風に耐えることができること
③撮影時の機体の振動や揺れを補正し、デジタルカメラの向きを安定させることができること
( 2 )航空法によりUAVの飛行にあたり、空港等の周辺の上空や人口集中地区(DID (Densely Inhabited District))の上空150m以上の高さの空域での飛行は禁止されていて、飛行させたい場合は国土交通大臣の許可が必要となります。
( 3 )小型無人機等飛行禁止法より、以下の重要施設及びその周囲おおむね300mの周辺地域の上空における小型無人機等の飛行が禁止されています。
「国会議事堂、内閣総理大臣官邸、最高裁判所、皇居等、 危機管理行政機関の庁舎、政党事務所、対象外国公館、 防衛関係施設、空港、原子力事業所」
( 4 ) UAVを飛行させる場合に守るべきルールとして、日中に飛行させること、目視の範囲内での飛行、建物や車両などとの間に30m以上の距離を保つこと、などがあります。これらのルールによらずUAVを飛行させようとする場合は, 国土交通大臣の承認を受ける必要があります。
( 5 ) UAVによる空中写真を用いての数値地形図作成の場合は,オーバーラップ 60 % 、サイドラップ30 %を標準とするが、三次元点群データ作成の場合は、オーバーラップ80 %、サイドラップ60 %以上で撮影する。
( 6 )樹木や背丈のある植生が密集している場所や建物や構造物によって、上空から地面をさえぎっている場所には適さない。すなわちUAVを用いた公共測量は、土木工事現場における裸地のような対象物の認識が可能な地区に適用することを標準とする。
( 7 ) UAVは有人航空機と比べて、コストや天候条件の面でメリットがあります。
( 8 )撮影に使用するカメラは、民生用デジタルカメラの使用を前提としていて、次の性能及び機能を有することを標準とします。
①焦点距離、露光時間、絞り、ISO感度が手動で設定できること
②レンズの焦点距離を調整したり、レンズのプレ等を補正したりする自動処理機能を解除できること
③焦点距離や露光時間等の情報が確認できること
④十分な記録容量を確保できること
⑤撮像素子サイズ及び記録画素数の情報が確認できること
⑥使用するデジタルカメラのレンズは、単焦点のものを標準とする
⑦撮影した画像は、非圧縮形式で記録することを標準とする。
( 9 )撮影に使用するデジタルカメラは,独立したカメラキャリプレーションを行ったものでなければならない(UAV写真測量の場合)。UAV写真点群測量の場合は、三次元形状復元計算において、セルフキャリプレーションを行うことを標準とする。
撮影計画の確認及び撮影飛行

( 1 )空中写真測量では、航空機や撮影機材の点検は行うが試験飛行は行わない。それに対して、UAVではいきなり飛行させるのではなく、UAVを飛行させるにあたっては、撮影計画の実際への適合性を確認する飛行を行い、 UAV、計測機器の点検及び撮影計画の確認を行うものとします。
( 2 ) UAVの飛行前には、次の事項について確認します。
①天気、風速等の気象条件
②建物、樹木、鳥獣等、安全飛行に影響を及ほす地物の有無
③高圧電線、鉄塔等、電波干渉の可能性がある施設の有無
④鉄板等、機体コンパスエラーを生じさせる可能性がある地物の有無
⑤飛行高度及び飛行距離の範囲制限
⑥機体キャリプレーションの必要の有無
⑦機体外観、ネジ等の緩み、プロペラの割れ及び歪み、モーターの異音の有無
⑧機器のバッテリの充電状態
⑨送信機の状態
⑩計測機器の装着状態及び設定
⑩ 周辺の電波状況による通信障害の有無
( 2 ) UAVの飛行前には、次の事項について確認します。
①天気、風速等の気象条件
②建物、樹木、鳥獣等、安全飛行に影響を及ほす地物の有無
③高圧電線、鉄塔等、電波干渉の可能性がある施設の有無
④鉄板等、機体コンパスエラーを生じさせる可能性がある地物の有無
⑤飛行高度及び飛行距離の範囲制限
⑥機体キャリプレーションの必要の有無
⑦機体外観、ネジ等の緩み、プロペラの割れ及び歪み、モーターの異音の有無
⑧機器のバッテリの充電状態
⑨送信機の状態
⑩計測機器の装着状態及び設定
⑩ 周辺の電波状況による通信障害の有無
UAV写真測量の撮影計画
(1)撮影計画に撮影区域ごとに、作成する数値地形図データの地図情報レベル、地上画素寸法、対地高度、使用機器、地形形状、土地被覆、気象条件等を考慮して立案し、撮影計画図としてまとめるものとする。
(2)対地高度は、((地上画素寸法)+(使用するデシタルカメラの1画素のサイズ)×(焦点距離))以下とし、地形や土地被覆、使用するデジタルカメラ等を考慮して決定するものとする。
(3)撮影基準面は、撮影区域に対して一つを定めるが高低差の大きい地域にあっては、数コース単位に設定することができる。
(4)デジタルカメラの焦点距離は、レンズの特性や地形等の状況によって決定するものとし、決定した焦点距離は撮影終了まで固定するものとする。
(5)UAVの飛行速度は、数値写真が記録できる時間以上に撮影間隔がとれる速度とする。
(6)同一コースは、直線かつ等高度の撮影となるように計画する。
(7)同一コース内の隣接数値写真との重複度は60パーセント、隣接コースの数値写真との重複度は30パーセントを標準とする。
(8)コースの位置及び隣接数値写真との重複部は、次の各号に配慮するものとする。
①実体空白部を生じないようにする。
②隠蔽部ができる限り少なくなるようにする。
③パスポイント及びタイボイントを選点することができない土地被覆がないようにする。
(9)撮影区域を完全にカバーするため各撮影コースでは、撮影区域の外側に1ステレオモデル以上設定する。
(10)撮影計画は、撮影時の明るさや風速、風向、地形、地物等の経年変化等により,現場での見直しが生じることを考慮しておく。
(2)対地高度は、((地上画素寸法)+(使用するデシタルカメラの1画素のサイズ)×(焦点距離))以下とし、地形や土地被覆、使用するデジタルカメラ等を考慮して決定するものとする。
(3)撮影基準面は、撮影区域に対して一つを定めるが高低差の大きい地域にあっては、数コース単位に設定することができる。
(4)デジタルカメラの焦点距離は、レンズの特性や地形等の状況によって決定するものとし、決定した焦点距離は撮影終了まで固定するものとする。
(5)UAVの飛行速度は、数値写真が記録できる時間以上に撮影間隔がとれる速度とする。
(6)同一コースは、直線かつ等高度の撮影となるように計画する。
(7)同一コース内の隣接数値写真との重複度は60パーセント、隣接コースの数値写真との重複度は30パーセントを標準とする。
(8)コースの位置及び隣接数値写真との重複部は、次の各号に配慮するものとする。
①実体空白部を生じないようにする。
②隠蔽部ができる限り少なくなるようにする。
③パスポイント及びタイボイントを選点することができない土地被覆がないようにする。
(9)撮影区域を完全にカバーするため各撮影コースでは、撮影区域の外側に1ステレオモデル以上設定する。
(10)撮影計画は、撮影時の明るさや風速、風向、地形、地物等の経年変化等により,現場での見直しが生じることを考慮しておく。
測量試験に出題された問題

UAV写真点群測量においてデジタルカメラを鉛直下に向けた写真撮影を行うに当たり、標高が20mから40mまでの土地を撮影範囲全体にわたって同一コース内の隣接写真間の重複度が最小で80 %となるように計画した。撮影基準面の標高を20mとするとき、撮影基準面における同一コース内の隣接写真間の重複度は何%となるか。最も近いものを次の1 ~ 5の中から選べ。
ただし、使用するデジタルカメラは、焦点距離21m、画面の大きさ5 , 040画素×3 , 360画素、撮像面の素子寸法7μmとし、画面短辺は撮影基線と平行とする。
また、写真の撮影は撮影基準面に対し等高度で、撮影基線長は撮影範囲全体にわたって一定 とし、撮影基準面での地上画素寸法は2cmとする。
1.80% 2.84% 3.87% 4.90% 5.92%
ただし、使用するデジタルカメラは、焦点距離21m、画面の大きさ5 , 040画素×3 , 360画素、撮像面の素子寸法7μmとし、画面短辺は撮影基線と平行とする。
また、写真の撮影は撮影基準面に対し等高度で、撮影基線長は撮影範囲全体にわたって一定 とし、撮影基準面での地上画素寸法は2cmとする。
1.80% 2.84% 3.87% 4.90% 5.92%
まとめ

今回は、UAVを用いた測量についての解説と測量士試験に出題されたUAVを用いた測量の問題を紹介しました。UAVを用いた測量では、ドローンなどの無人航空機にデジタルカメラを搭載して地形、地物等を撮影し、その数値写真を用いて数値地形図データを作成するUAV写真測量や三次元点群データを作成するUAV写真点群測量。UAVにレーザスキャナを搭載して地上をスキャンすることで、オリジナルデータなどを作成するUAVレーザ測量があります。空中写真測量と類似するところがありますが、UAVは有人航空機と比べて、コストや天候条件の面でメリットがあるため、今後も普及が進むものと思います。そのため測量士試験にも関連する論点が毎年出題されています。
当事務所は、土地や建物の測量・調査・登記などの土地家屋調査士業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。
具体的なご相談をご検討の方はこちらをご覧ください
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