
準天頂衛星システムとは、常に日本の天頂付近に1機の衛星が見えるように、複数の衛星が準天頂軌道と呼ばれる傾斜地球同期軌道を周る衛星測位システムをいいます。2010年9月に初号として、準天頂衛星みちびきが打ち上げられました。今回は、準天頂衛星システムについて解説します。
準天頂衛星システムの目的
わが国は、他の国と比べて国土の大部分を山地が占めており、少ない平地には都市が集中するという地理環境をしており、山間部では森林や崖、都市部では高層ビルや集合住宅等が建ち並び、そのため受信できる測位衛星数が限られています。それで複数の衛星のうち少なくとも1機を日本の上空(ほば真上)に位置するように配置し、現在運用中のGPS信号や米国が開発を進めている新型のGPS信号とほぼ同一の測位信号を送信することで、これまで山やビルなどによって測位を行うために必要な衛星数かそろわなかった場所でも、準天頂衛星を加えることで衛星による測位を可能とすることができます(GPSの補完)。また、GPSの精度を向上させる精密な補正信号を送信することで、日本全国どこでも高精度な測位を可能とします(GPSの補強)。
準天頂衛星の周回軌道

通常の静止衛星は赤道上に位置させるが、その軌道を斜めに傾け、日本の真上を通る軌道にします。しかし、軌道が斜めに傾いているので、地球の自転とともに衛星も少しずつ角度を変え、南北に移動していくので1機の衛星が日本の真上に滞在できる時間は7~9時間程度となります。したがって、常に1機を日本の上空に滞在させるには、複数機を時間差で入れ替えることにより可能となります。実際には3機で日本の上空を24時間カバーすることになります。各衛星は、日本上空の滞在時間をできるだけ長くするため、南北に非対称の8の字の軌道を描く形で運用されています。
GPSと同等
公共測量作業規程の準則第21条第4項より、準天頂衛星はGPS衛星と同等の衛星として扱うことを規定しています。
「GNSS」
「GNSS」とは、人工衛星からの信号を用いて位置を決定する衛星測位システムの総称をいい、GPS、準天頂衛星システム、GLONASS、Galileo等の衛星測位システムがあります。GNSS 測量においては、GPS、準天頂衛星システム及びGLONASSを適用します。なお、準天頂衛星は、GPS衛星と同等の衛星として扱うことができるものとし、これらの衛星をGPS・準天頂衛星と表記しています。
基線解析

基線解析とは、各受信機によって記録された位相データを解析して基線の長さと方向を決定する計算をいいます。実際には、基線解析ソフトウェアに観測データをダウンロードし必要事項を入力又は選択して行います。
入力又は選択事項には、固定点として用いる既知点の経度・緯度・楕円体高、受信高度角、軌道情報、2周波の使用の有無などがあります。公共測量においては、軌道情報は2時間ごとに更新され、受信した電波に含まれている放送暦を使用します。また、点間距離が10km以上の基線については、電離層電波伝播遅延誤差を補正するため, L1帯とL2帯の2波の電波を用いて基線解析しなければなりません。なお、スタティック法及び短縮スタティック法では観測時間が長いため、電波の入射角による受信位置の変化を補正するPCV補正が必要となります。計算内容としては、誤差の消去、GNSS衛星の受信時の位置計算、整数値バイアスなどがあります。
計算結果は、基線べクトルと基線解析評価(バイアス決定比・標準偏差・データ棄却率)となります。
入力又は選択事項には、固定点として用いる既知点の経度・緯度・楕円体高、受信高度角、軌道情報、2周波の使用の有無などがあります。公共測量においては、軌道情報は2時間ごとに更新され、受信した電波に含まれている放送暦を使用します。また、点間距離が10km以上の基線については、電離層電波伝播遅延誤差を補正するため, L1帯とL2帯の2波の電波を用いて基線解析しなければなりません。なお、スタティック法及び短縮スタティック法では観測時間が長いため、電波の入射角による受信位置の変化を補正するPCV補正が必要となります。計算内容としては、誤差の消去、GNSS衛星の受信時の位置計算、整数値バイアスなどがあります。
計算結果は、基線べクトルと基線解析評価(バイアス決定比・標準偏差・データ棄却率)となります。
まとめ

今回は、準天頂衛星システム「みちびき」について解説しました。2018年11月から、「みちびき」は4機体制で運用を開始しており、このうち3機はアジア・オセアニア地域の各地点では常時見ることができます。「みちびき」はGPSと一体で利用できるため、安定した高精度測位を行うことを可能とする衛星数を確保することができます。国産の測位衛星である準天頂衛星システム「みちびき」を、4機から7機体制に拡充する国家プロジェクトが動いており、順次打ち上げが予定されています。GNSS測量は、人工衛星の電波を受信して全地球的な範囲で受信点の三次元位置を求める測量で、公共測量においても基準点測量や地形測量等にも多く利用されています。
当事務所は、土地や建物の測量・調査・登記などの土地家屋調査士業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。
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