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相続登記義務化について

今年4月から開始された「相続登記の義務化」について制度の内容を解説します。

相続登記をしない場合に起こるリスク

「相続登記をしない場合に起こるリスク」ですが、冒頭でも少しお話ししましたが、相続登記を長期間放置すればするほど、その子供の子供にまで相続権が及び、相続人が増え権利関係が複雑になることがあります。遺された土地を相続人が売ろうとしても相続できていないがために、売却ができません。また、遺された不動産に関しては差し押さえの可能性さえあります。では、この3つのリスクについて、少し掘り下げて説明します。

不動産を売却できない

登記されていない所有者不明の土地や、不動産の名義が亡くなった被相続人のままの場合、担保にしてローンを組むことや、売却することができません。
売却を考えている場合は、必ず相続登記を行う必要があります。
ちなみに、複数人の相続人が存在する場合、遺産分割協議が成立しないままでは、土地・建物の名義変更は行えません。遺産分割協議が成立し、登記が完了するまでの間、法的に全ての法定相続人で共有となり、個人の勝手な判断による売却は認められません。

不動産が差し押さえられる可能性も

相続人の中に、借金を滞納している人がいた場合、債権者は「代位登記」という手続きにより、債務者の相続した持分を差押えることができます。

これらのリスクを避けるためにも、できるだけ速やかに相続登記をすませるようにしましょう。

相続登記せず、放置する相続人が多い理由

相続登記を放置することによってのリスクをあげてきましたが、なぜ放置する事例が多いのかを見ていきます。
まず、手続きが煩雑
であることがあげられます。
登記は不動産の権利関係を公示する重要な制度なので、その内容を変更する手続きが細かく規定されていて、煩雑になり後回しにしてしまうことがあります。
そして、費用がかかること

これは、自身で手続きをしても登録免許税や各種証明書の発行手数料は必ず負担しなければなりません。そのうえ、司法書士に依頼した場合、報酬など様々な費用がかかります。しかしながら、自身で手続きを行うと、不足書類や訂正等で何度も法務局へ足を運ぶこともあります。また、書類の作成方法がわからなかったり相続人間とのやりとりに気が引けるなど、さまざまなことを考慮して、司法書士に依頼することが多いのではないかと思います。次に相続人全員が関与する必要がある点ですが、遺産分割協議は相続人全員の合意が必要となります。相続人が近親者のみで関係も良好であればスムーズに相続手続きができますが、相続人間に面識のない方がおられたり、それぞれが権利を主張され、誰に相続させるのか決まらまい場合、そのまま長年放置してしまうこともあるでしょう。
以上主な3つの理由をあげましたが、他にもさまざまな事情が起因しており、相続登記を放置している事例はとどまるところがありません。

なぜ相続登記が義務化されるのか?

なぜ相続登記が義務化されるのか?についてお話します。これは先ほどまでお話した相続登記の放置が大きく影響しています。相続登記が行われないまま所有者が特定できない空き家、空き地が増えてしまうと、適切に処分できず、不動産の取引をはじめ都市開発の妨げにもなります。この所有者不明土地が近年社会問題となっており、事態の解消に向けて「相続登記の義務化」が施行されました。
所有者不明土地の合計面積が九州全土の面積を超えております。
そして、日本の土地の中で、所有者不明土地の割合が22%あり、その原因の66%が相続登記未了であるためとされています。
義務化になったことで、相続登記を一定の時期まで放置すると罰則が課されることになります。その一定の時期というのが、相続の開始および所有権を取得したと知った日から3年以内となります。では詳しい概要を見ていきましょう。

相続登記の義務化制度

先ほどの一定の時期というのは、つまり、自分が相続人であり相続財産に不動産があることを知ってから3年以内と理解しておいたほうが良いでしょう。
また、罰則の内容としては、10万円以下の過料に課されることがあげられます。ちなみに、過料は罰金ではないので、前科はつきません。

相続人申告登記

相続登記をしたいけれど、相続人の間で遺産分割協議がまとまらないよ、あるいは相続争いがあって3年以内の登記が到底できないといった事情がある場合、過料に処されても困りますよね?そういったケースの場合に「相続人申告登記」という制度を利用することができます。
この申告をすることで、実際には相続登記はできていないけれども、相続登記の義務を履行したとみなされますので3年を経過しても過料に処されることはありません。
そして、相続人が複数人いても単独で申請できます。必要書類は、亡くなった被相続人と自分の戸籍のみです。
ただし、これはあくまでも相続人が誰なのかを証明するだけの制度なので、申告をしたからといって、相続登記をこのまま放置しても良いことにはなりません。最初にお話しした放置をすることのリスクが発生しますので、最終的な登記はきちんと行いたいところです。

まとめ

義務化後の相続登記は期限内に必ず終わらせましょう。
相続登記の義務化に伴い、登記せずに放置した場合には罰則適用の可能性もあることから、適切な対応が求められます。所有者不明土地を減らし、より土地を有効に活用していくには、常に所有者が明確になっていなければなりません。
当事務所では、相続登記や遺言などの多くの実績があり、相続に関連するノウハウであらゆる相続の悩みをサポートします。また、税理士等の士業と連携しておりますので、何かお悩みや疑問があれば、いつでもご相談ください。

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